2016年4月の優秀作品
テーマ 子どもの帽子・体にやさしい帽子
『変化を楽しめるやさしい帽子』
肌当たりのやさしいコットンの薄手のニット素材で、フリーサイズ仕立て。スカーフを外し、シンプルな紺色をすっぽりかぶれ、また、アクセントを入れたいときは、本体に通して一周巻いても良いし、後ろのみに通してリボン上に結んでも楽しめる。予定外ではあるが、エッジが伸びたことで程良い広がりが出て、ブリムのような雰囲気も楽しめ柔らかな雰囲気に。
作者:吉田晴美さん(中等科)
『被り方次第でアレンジ可能』
2種類の布を長い筒所に縫い上げ、伸ばすとマフラーにもなるアイディア満載の優れもの。軽く柔らかく、なじみやすい
ニット素材の選びが、今回のデザインにはベストチョイス。ほどよく、表面が絡み、2枚の重ね方をずらしたり、長い部分をどのようにまとめるかで、色々なデザインに変身できる。サイズリボンは付けず、頭を包むような優しい作品に。
作者:浅井ゆかりさん(中等科)
『治療中の子どもの帽子』
実際に小児科に足を運び、入院している方の話も聞きながら、試行錯誤を重ねて、本当に被りやすい2歳の子ども用の帽子を制作した作者の熱意に拍手を送りたい。素材は吸湿性通気性が良く柔らかい手触りのスムースニット。紐で調節してサイズを変えられ、成長する頭を締め付けず、やさしい被り心地に。パステルの2色使いが明るく、かわいい印象に。
作者:谷川涼子さん(中等科)
『軽さ50グラムの太陽』
思いきりカラフルな通気性の良いコットンプリントで、見た目のボリュームに反して、軽く疲れない仕上がり。気分が明るくなり、周りの方にも元気なイメージを持ってもらいたい時に。サイズリボンにストレッチ包帯を乗せ、通常より小さくなってしまうサイズに対応し、肌へのあたりを良くなるように配慮されている。完治後は、包帯を取り外して被れるのもgood♪
作者:松田喜美さん(高等科)
『子供用のお散歩ハット』
お孫さん用にと制作された、パステル系のブルーにやさしい柄物を合わせ、楽しく被れそうな襟の日除け付きキャップ型。ブリムも硬い芯を使わず、持ち心地の良い仕上がり。成長に合わせてサイズ調整できるサイズ元の仕上げと、襟元の日除け布は、マジックテープで取り外しのきくように仕上げるという細かい配慮ある、愛情たっぷりの作品に。
作者:山元けさみさん(中等科)
『孫のリバーシブルの帽子』
7か月のお孫さんの外出時、日除けになるリバーシブルクロッシェ型。表はコットンのギンガムチェック、裏はかわいいリボン柄のダブルガーゼ素材。布の組み合わせも楽しく、何ともかわいらしい仕上がりに。肌に当たることを考慮しサイズリボンは付けず、ガーゼの共布で、縫い代をくるんだ仕上げ。見ているだけで、やさしい気持ちになる作品に。
作者:本宮洋子さん(中等科)
『愛しい人へ』
少し、硬めのブレードだったことを考慮して、肌触りが良いように、外側に縫い代を出し、シルエットを出した、セーラー風のハット型。技術のいる仕立てに、やや大人っぽい雰囲気もあるが、紺色に明るいブルーと、キャラクターのボタンがかわいらしさを添えている。網目の透けるブレードが、風通し良く、蒸れずに日差しから頭を守ってくれそうな作品に。
作者:菅原千賀子さん(高等科)
『映画ペーパームーンより 色々に被れる帽子』
映画『ペーパームーン』に出てくる主人公の子どもが被っている帽子を、写真を見て型紙を起こしたコピー作品。難しいクロスするブリムもバランス良く仕上げ、裏側の仕立ての配慮など高等科の力量を感じる。物語が伝わってくるような雰囲気と、旅をしてきたような存在感に、どんな映画か観てみたいと思わせてくれる作品に。
作者:成田佐知子さん(高等科)
『うちの仔の帽子』
素敵に仕上がった帽子は、なんとすべて、ワンちゃんのお散歩用の帽子だそう!白内障になりやすいので、日光から目を守れるツバ広の帽子をという愛情たっぷりの素晴らしい仕上がりに。麻素材のブレードで、浅目のクラウンに紐を耳にかけて、安定させ、それぞれの衣装に合わせたトリミングも楽しげな3作品。硬めに糊をかけて、丈夫な仕上がりもGOOD♪
作者:新美紀子さん(中等科)
発見と学び溢れる「帽子研究会」の、個性溢れる注目作品のご紹介
帽子の学校スダシャポー学院では、毎月テーマに合わせて、初等科から、高等科まで合同で、授業の中で帽子研究会も行っています。帽子の知識等の座学だけでなく、似合う被り方の実地レッスン、また、初等科以上のクラスで各自が制作したオリジナルデザイン帽子を元に、より良い作品作りに役立つ帽子の見方や、発想を広げるレッスンも行います。研究会に出品された作品の中で、注目作品や優秀作品を、写真とコメント付きでご紹介しておりますので、ご覧いただければ幸いです。