2016年2月の優秀作品
テーマ 式事の帽子
今回は全て、研究科にて研鑽を重ねている、岸田智子さんの作品です
『左右アンバランスのカクテルハット』
立体に加工しにくいコットン芯を巧みに使い、耳の横で二股に分かれる細やかなカーブを表現。ワイヤー加工や、サイズ元処理は、本格的帽子習得の技術ならでは。薄手のレーヨンレース生地とチュールも落ち着きのあるおしゃれな作品に。
『夏のおしゃれ帽子』
夏物のシゾール帽体を、木型に頼らず、ハンドワークでまとめた1点もの。本体と融合し華やかさを添える2種の飾りの合わせ方も魅力的。黒でシックに華やかに、を楽しめる、素敵な作品に完成。
『姪の結婚式に参列』
薄く軽いカットベルベットを絞りや、ピンタックを入れ、濃厚で存在感のある布の質感表現。近年なかなか見られない、後頭部に被るシルエットを、シゾールをベース芯に、ワイヤーを入れて仕上げる、クラシカルで格式のある式事帽子。
『パーティーで何気なく』
素敵なカットベルベット生地を活かし、分量の不足分はレース生地を組み合わせ、すっきりと、おしゃれに被れる作品。
何気ないドレープや組み合わせるボリュームは、さりげなく見せていて経験値が必要。キャリアを感じる良い仕上がりに。
『変わった形を意識して』
クラウンはバクラム芯地、ブリムはコットン芯を使用。クラシカルな雰囲気でありつつ、ブリムラインに遊び心があるキャノチエ型。ぼかしの生地に、グリーンに光を放つ黒い羽根が全体の雰囲気を創り、とても良い仕上がりに。
『ヴェールを外せば普段使いにも』
シゾール帽体をハンドワークでトップを落として、すっきりとしたキャノチエ型に。飾りのベールには、飾りにも見える伸縮リボンを輪状に縫い付け、取り外しが出来るよう、クラウンに巻く位置で、長さも調整できる優れもの。
発見と学び溢れる「帽子研究会」の、個性溢れる注目作品のご紹介
帽子の学校スダシャポー学院では、毎月テーマに合わせて、初等科から、高等科まで合同で、授業の中で帽子研究会も行っています。帽子の知識等の座学だけでなく、似合う被り方の実地レッスン、また、初等科以上のクラスで各自が制作したオリジナルデザイン帽子を元に、より良い作品作りに役立つ帽子の見方や、発想を広げるレッスンも行います。研究会に出品された作品の中で、注目作品や優秀作品を、写真とコメント付きでご紹介しておりますので、ご覧いただければ幸いです。