2015年11月の優秀作品
テーマ 各自の研究テーマの帽子
『着物(ゆかた)と被る帽子』
透けるカフェカーテン素材で作られた涼しげなプティハット型。着物(浴衣)に合わせ、かんざしのイメージで一つづつ手づくりされた、動くと揺れる飾りの丁寧な仕上げが心地よい。作者独特の世界観ある作品の更なる研究に期待したい。
●松岡 順子さん (中等科)
『Edinburgh(エジンバラ)』
TOPが四角でサイドは4枚接ぎダーツ入りとの難しい課題、自作パターン。タータンチェック柄を美しく配置し、思い切って太くしたサイドバンドとの組み合わせが絶妙。クラウンの傾きが自由に楽しめ、被り手それぞれに似合うバランスに。
●松田 喜美さん (高等科)
『Delvish Kitty(小悪魔)』
スポーティーなシルエットの課題・自作パターンを、エレガントにも見える、相反する組合せの融合を表現した完成度高い作品。黒無地に合わせた部分レースはトップから見ると回転して見え、スワロフスキー、チェーンなどトリミングもGOOD。
●松田 喜美さん (高等科)
『Fluffy Tartan(ふかふかタータン)』
自作のボリューム感あるシャーリングパターンを、軽くてふかふか、被りやすいキャップ型に。ふっくらした芯を選んだブリムのバランスも良く、黒地にエッジのみチェックを出す仕立てや金糸のステッチで、全体を繋げる配慮も素晴らしい。
●松田 喜美さん (高等科)
『大塚音楽祭に行こう!』
初の自作パターンを使い、音楽の楽しさを熟考し、創られた作品。五線譜の刺繍、音符を描き、スパングル、ボタン、多種の布使いなど、見る角度によって変わる様々な風景。観ているだけで楽しくメロディーが聞こえてきそうな素敵な作品に。
●谷川 涼子さん (中等科)
『秋の森へ狩りに行く』
個性的なニット柄生地のクラウン、深みのあるブリムの緑、グラディーションの美しいリボン、そして、吟味の末選ばれたビンテージ物のボタン。オーダーメードのように引き立て合っている素材は作者の吟味と丁寧な制作で満点の仕上がりに。
●宮島 由佳さん (中等科)
『映画・時計じかけのオレンジより』
鮮やかなターコイズブルーのべロアフエルトを、高等テクニックのハンドワークを使ってダブルブリムにまとめた1点物の作品。本体のシンプルかつ、流れのあるシルエットに、立体感あるリボンのまとめで動きを持たせ個性的な仕上がりに。
●松田 喜美さん (高等科)
『リフォームハット』
色あせてしまった帽子を丸洗いし、全く違うデザインにするという斬新なチャレンジ作品。焼けた部分は上手くブリムに巻き込み、使っていないネックレスを活かしてビーズもあしらい魅力的なトークに大変身! 作者の発想と技術力に拍手。
●大森 彰子さん (高等科)
『アップリケで修整』
制作時にトップが薄くなってしまったフエルト帽体に、大きなお花のモチーフを全面にトリミングした作品。配色、バランス、飾りのビーズなどが吟味されており、一針づつ丁寧に縫われたモチーフで暖かい雰囲気が伝わる良い仕上りに。
●川久保 範子さん (中等科)
『リメイクの帽子』
ウールフエルト帽体クラウンにレースを被せ、グログランリボンをあしらってまとめたクラシカルな魅力ある作品。被るとセーラーブリムの内に切り抜いたレースのモチーフが見え、女性らしいおしゃれな雰囲気がGOOD。
●村木 みちるさん (中等科)
『シンプルな型紙から』
シンプルなシルエットにデザイン的な切り替えラインを描き、布と冬のブレードを合わせた作品。落ち着いた配色がバランスよく互いを引き立て合う。ブリムのフロントのみに布を組み合わせたアイディアが、技術力の高さで一層魅力的に。
●成田 佐知子さん (高等科)
『打ち合わせのブリムで冬帽子』
課題の組み合わせ替えで、自作パターンでの制作。暖かくふんわりした水玉柄素材に、全体を引き締める濃い目の無地のブリムで良いバランスに。厚み感を活かした打ち合わせブリムに、存在感あるリボン飾りが加わり、おしゃれ感がUP。
●伴場 久仁子さん (中等科)
発見と学び溢れる「帽子研究会」の、個性溢れる注目作品のご紹介
帽子の学校スダシャポー学院では、毎月テーマに合わせて、初等科から、高等科まで合同で、授業の中で帽子研究会も行っています。帽子の知識等の座学だけでなく、似合う被り方の実地レッスン、また、初等科以上のクラスで各自が制作したオリジナルデザイン帽子を元に、より良い作品作りに役立つ帽子の見方や、発想を広げるレッスンも行います。研究会に出品された作品の中で、注目作品や優秀作品を、写真とコメント付きでご紹介しておりますので、ご覧いただければ幸いです。