2019年6月の注目作品 テーマ「メンズハット」
『トップが1枚の中折れ帽』
こちらも、62cmのビックサイズのメンズハット。カッティングによって、どこまで、中折れらしさが出せるかの研究作品。芯の固さの使い分け、エッジへのワイヤー入れなど細やかな配慮で、スッキリ感のある、オシャレな中折れに完成している。あっさりとした革ひもに、銀の留め具も、ごくさりげなく、良いアクセントとして、存在感を出している。
成田佐知子さん (高等科)
『8枚接ぎのハンチング』
グループ展用に、なんと62cmのビックサイズmen’s として、自作のハンチングを試作修正。経験値も役立ち、
ゆったり感がありながら、オシャレな味わいのあるハンチングとして、良い完成度に仕上がっている。
成田佐知子さん (高等科)
『ブレードを編んで』
編みブレードの技術を応用して、キャップ型を制作。ブレードの太さや増やし目の位置によって、なめらかにしにくいシルエットも、きれいにまとまり、布との組み合わせ、配色のバランスもGOOD!トップのクルミボタンがワンポイントとなり、色のつながりが出て、よい仕上がりに。
成田佐知子さん (高等科)
『夏らしく、爽やかに!』
シゾール(麻)帽体で、シンプルで、涼しげなメンズハッ完成。飾りのブレードと、ワンポイントが、派手すぎず、ちょっと見た事の無い、個性的なポイント飾りを付けた所が素敵♪。メンズは、大きなデザインアレンジが出来ない分、小さな工夫を忘れず楽しみたい。
布施あつ子さん (高等科)
『キャスケットにしてメンズ風』
初等科のベレー帽から型紙修正に修正を重ね、コンパクトなシルエットでサイドバンドとハーフブリムでキャスケット型に変更。多色を楽しく組み合わせ、太いステッチを効かせ、完成度の高い作品に。微差を探究しながら重ねた研究心に脱帽する。
武井紀彦さん (メンズⅡ)
『赤と黒の遊び』
艶のある鮮やかな赤に、マットな質感のモダンな柄の入った黒い革。自作の課題パターンでのカッティングが生きるようコントラストの激しい2色を使い、融合するように赤い皮をカットして、黒皮の模様に合わせて縫い止めことが、全体の完成度をグッとアップした。
菅原千賀子さん (高等科)
『皮のおしゃれ帽子』
自作の美しいラインの丸クラウンとチロル風ブリムパターンが、鮮やかなブルーと、メタリックな輝きのある皮素材の組み合わせで、表現されたチロル型。皮の要尺の限界とは感じさせない、デザインとして、異素材を随所へのあしらった所にキャリアを感じる。
菅原千賀子さん (高等科)
発見と学び溢れる「帽子研究会」の、個性溢れる注目作品のご紹介
帽子の学校スダシャポー学院では、毎月テーマに合わせて、初等科から、高等科まで合同で、授業の中で帽子研究会も行っています。帽子の知識等の座学だけでなく、似合う被り方の実地レッスン、また、初等科以上のクラスで各自が制作したオリジナルデザイン帽子を元に、より良い作品作りに役立つ帽子の見方や、発想を広げるレッスンも行います。研究会に出品された作品の中で、注目作品や優秀作品を、写真とコメント付きでご紹介しておりますので、ご覧いただければ幸いです。