2020年11月 卒業制作
『黒のドレッシーなフォーマルワンピースの画像課題に合わせて』
写真では見えないのが残念だが、ベロアフエルト帽体で作られた、トーク型の後ろは、リボン型にタックをとり、切り込みを入れて、縦の巻分を挟み込み仕上げているバックシャンなデザイン。洋服の方に赤い大きな飾りがついているため、黒いフエルトと黒と銀ラメ入りのチュールで色を押さえてシックにまとめたコーディネートに。
成田佐知子さん
『軽やかで、レイシィーな雰囲気の夏のフレアースカートの画像課題に合わせて』
型入れした夏帽体シゾールを切り抜いて細いブレードを編んだものと組み合わせて、シンプルなキャペリンヌ型のシルエットがそのまま本体であり飾りになっている一体型。アイディアが、これまでに培われた技術で完成度高く表現された、注目作品に。オリジナリティ溢れるデザインに拍手。
成田佐知子さん
『個性的なフォーマルスーツの画像課題に合わせて』
ラメの混じったやや重めに見える変わり織の生地も実際は軽く、課題の個性的なデザインスーツとのコーディネートとしてはパーフェクト。美しいが扱いにくいホースヘアブレードの極太と細い物を巧みに合わせて、根元には毛皮のポンポンをあしらい華やかな仕上がりに。
成田佐知子さん
『ジーンズ&スプリングコートの画像課題に合わせ』
イメージは、ナント「里芋」。およそ8mに登る布にギャーを寄せて、3段切替のデザインを効果的に表現。エレガントになりがちな透ける布でトップのとんがりを入れてチャーミングな楽しさがあるところがGood♪小ぶりで被りやすいブリムと、横開きのカッティングが良いアクセントに。ポイントに加えた丸い飾りでスプリングコートとのカラーともつながりが出て合格。
成田佐知子さん
『自由制作』
固いバオー素材2色を中折れに型入れして、中心で爽やかなツートーンに切り替え、ハット型に完成。巻飾りは、グログランリボンにひねりを入れて軽やかさを出し、ポイント飾りはバオーの端切れでメインの形を作りリボンを添えて完成。
シンプルながらも縫製の技術力の要るハット仕立てが、卒業制作にふさわしいレベル。
成田佐知子さん
発見と学び溢れる「帽子研究会」の、個性溢れる注目作品のご紹介
帽子の学校スダシャポー学院では、毎月テーマに合わせて、初等科から、高等科まで合同で、授業の中で帽子研究会も行っています。帽子の知識等の座学だけでなく、似合う被り方の実地レッスン、また、初等科以上のクラスで各自が制作したオリジナルデザイン帽子を元に、より良い作品作りに役立つ帽子の見方や、発想を広げるレッスンも行います。研究会に出品された作品の中で、注目作品や優秀作品を、写真とコメント付きでご紹介しておりますので、ご覧いただければ幸いです。